レシピに赤味噌と書かれているのに、家には普通の味噌しかないと困ることがあります。
結論からいうと、味噌汁や煮物などであれば、赤味噌は普通の味噌や合わせ味噌で代用できます。
ただし、味噌は製品によって塩味や甘味、香りが異なるため、初めから指定量のすべてを入れるのではなく、8割程度から味を確認するのが失敗しにくい方法です。
また、味噌カツやどて煮など、豆味噌特有の濃いコクが料理の中心になる場合は、普通の味噌で同じ味を再現することはできません。
この記事では、赤味噌を普通の味噌で代用するときの分量や、料理に合わせた調整方法を紹介します。
赤味噌は普通の味噌で代用できる?
味噌汁や煮物なら普通の味噌で代用できる
赤味噌が味付けの一部として使われる料理なら、家庭にある米味噌や合わせ味噌で代用できます。
最初に使う量は、レシピに書かれた赤味噌の8割程度が目安です。
例えば、赤味噌大さじ1と書かれている場合は、普通の味噌を小さじ2と2分の1ほど入れて味を見ます。
薄ければ少しずつ足してください。
普通の味噌でも料理としておいしく仕上げることはできますが、色、香り、甘味、塩味まで赤味噌と同じになるわけではありません。
豆味噌の風味が主役になる料理は再現しにくい
レシピの「赤味噌」が豆味噌や八丁味噌を指している場合、普通の米味噌に置き換えると風味が大きく変わります。
豆味噌は大豆由来のうま味が強く、甘味が少ないことが特徴です。
味噌カツ、どて煮、味噌煮込みうどん、味噌おでんなどでは、この濃厚な味が料理の個性になっています。
普段のおかずとして作るだけなら普通の味噌でも構いませんが、名古屋風の味に近づけたい場合は、豆味噌か豆味噌を使った赤だし味噌を用意するほうが確実です。
代用する前に知っておきたい赤味噌の意味
赤味噌は原料名ではなく色による分類
赤味噌は、特定の一種類だけを指す名称ではありません。
味噌は原料によって米味噌、麦味噌、豆味噌、調合味噌などに分けられる一方、出来上がった色によって白味噌、淡色味噌、赤味噌にも分けられます。
そのため、赤味噌には赤色の米味噌もあれば、麦味噌や豆味噌もあります。
赤い味噌がすべて八丁味噌というわけではありません。
また、赤色の米味噌には甘口と辛口の両方があるため、「赤味噌は必ず塩辛い」とも言い切れません。
代用するときは色だけで判断せず、元のレシピがどのような味噌を想定しているかを見ることが大切です。
豆味噌・八丁味噌・赤だしは同じものではない
豆味噌は、主に大豆と塩を原料とする味噌です。
八丁味噌は豆味噌の一種で、赤味噌という大きな分類の中に含まれます。
一方、赤だしは一般に、豆味噌を中心にだしなどを組み合わせた味噌、またはその味噌で作った汁物を指します。
市販の赤だし味噌には、米味噌や鰹節、昆布などが加えられている製品もあります。
レシピに「豆味噌」や「八丁味噌」と明記されていれば、普通の味噌で代用はできても、完成する味は別物になると考えたほうがよいでしょう。
赤味噌の代用に使える味噌と調味料
普通の米味噌や合わせ味噌が最も使いやすい
家庭で普段使っている米味噌や合わせ味噌は、赤味噌の代用品として最も使いやすい選択肢です。
味噌汁、豚汁、サバの味噌煮、肉や野菜の味噌炒めなどに、そのまま使えます。
合わせ味噌は、複数の味噌や麹を組み合わせた調合味噌です。
製品によっては豆味噌を含むため、米味噌だけの製品よりコクを感じやすい場合もあります。
原材料表示を見て「豆みそ」と書かれていれば、豆味噌の特徴を一部生かした代用ができます。
赤だし味噌があれば豆味噌を使う料理に向いている
赤だし味噌が家にある場合は、普通の米味噌よりも豆味噌を想定した料理に近づけやすくなります。
ただし、だし入りの商品と、だしの入っていない商品があります。
だし入り赤だし味噌を使うときは、元のレシピにある顆粒だしやだし汁を加える前に味を確認してください。
商品によって塩分や甘味も異なるため、置き換える量は8割程度から調整します。
白味噌は甘味を調整できる料理に限る
白味噌しかない場合も、味噌としての塩味とうま味を加えることはできます。
ただし、一般的な白味噌は赤味噌より甘味が強く、色も淡いため、再現度は低くなります。
元のレシピに砂糖やみりんが入っている場合は、それらを少なめにしてから白味噌を加えてください。
味噌汁や味噌煮なら別の味としてまとめられますが、赤だしや名古屋風の味噌料理の代用には向きません。
甜麺醤やコチュジャンは料理を選ぶ
甜麺醤やコチュジャンは色が濃い発酵調味料ですが、赤味噌の直接的な代用品ではありません。
甜麺醤は甘味が強く、コチュジャンには辛味があるため、そのまま置き換えると料理の方向が変わります。
中華風の炒め物や甘辛い肉だれならアレンジとして使えますが、味噌汁、サバの味噌煮、味噌煮込みうどんには不向きです。
赤味噌だけがない場合は、これらよりも普通の味噌を優先しましょう。
料理別に見る赤味噌の代用方法
味噌汁や豚汁は普通の味噌とだしで整える
味噌汁や豚汁では、赤味噌を普通の味噌へ置き換えても大きな失敗にはなりにくいです。
次の順序で調整します。
- だし汁で具材を煮る
- レシピにある赤味噌の8割程度の普通の味噌を溶く
- 沸騰させずに味見をする
- 薄ければ味噌を少しずつ足す
コクが足りないときは、味噌やしょうゆを一度に増やすより、だしをやや濃くする方法が適しています。
アサリ、油揚げ、豚肉、きのこ、根菜など、うま味の出る具材を選ぶのもよい方法です。
しょうゆを大量に加えて色を濃くすると塩辛くなりやすいため、見た目だけを赤味噌へ近づけようとしないでください。
サバの味噌煮やもつ煮は甘味も控えめから調整する
煮込み料理では、普通の味噌を指定量の8割程度から入れます。
元のレシピに砂糖やみりんがある場合は、それらも少し控えめにして味を確認してください。
米味噌や合わせ味噌は製品によって甘味が異なるため、赤味噌と同じ量の砂糖を最初から入れると甘くなりすぎることがあります。
普通の米味噌を長時間煮続けると香りが弱くなりやすいため、味噌の一部を仕上げ前に溶き入れると風味を残しやすくなります。
味噌だれは普通の味噌でも作れる
田楽やとんかつに使う味噌だれは、普通の味噌でも作れます。
赤味噌らしい濃い色や渋味は出ませんが、甘辛い味噌だれとして楽しめます。
作りやすい分量は次のとおりです。
- 普通の味噌:大さじ2
- みりん:大さじ1
- 砂糖:小さじ1~2
- 水またはだし汁:大さじ1
材料を小鍋に入れ、弱火で混ぜながら軽くとろみが付くまで加熱します。
味噌によって甘さが異なるため、砂糖は小さじ1から加えると調整しやすくなります。
すでに別のレシピを見て作っている場合は、そこに書かれた砂糖やみりんと重ねて加えないでください。
この配合は、赤味噌そのものを再現するものではなく、赤味噌がなくても作れる簡単な味噌だれです。
味噌カツや味噌煮込みうどんは別の味になる
味噌カツ、どて煮、味噌煮込みうどんなどは、豆味噌のうま味や独特の風味が料理の土台です。
普通の味噌で作ることはできますが、名古屋風の味をそのまま再現することはできません。
その日の食事として無理なく仕上げたいなら普通の味噌で代用し、本来の味に近づけたいなら豆味噌か八丁味噌を用意するという判断が分かりやすいでしょう。
赤味噌を代用するときに失敗しないコツ
塩分は色ではなく商品ごとに確認する
赤味噌は必ず塩辛く、普通の味噌は必ず薄いという関係ではありません。
味噌の辛さは食塩量だけでなく、大豆に対する米や麦の割合である麹歩合にも左右されます。
色だけから塩分を決めつけず、商品の栄養成分表示と実際の味を確認してください。
代用品は一度に全量を入れない
代用で最も避けたいのは、味噌や追加の調味料を一度に入れてしまうことです。
一度濃くなった味を薄めるには、だしや具材を増やす必要があります。
まず8割程度を入れ、加熱後に味を見て少しずつ足すと失敗を防げます。
色と風味を無理に同時再現しない
しょうゆやソースを加えれば料理の色は濃くなりますが、赤味噌の熟成した風味になるわけではありません。
入れすぎると塩味、酸味、香辛料の風味が強くなり、元の料理から離れてしまいます。
代用では見た目よりも、食べやすい塩味とうま味に整えることを優先しましょう。
赤味噌の代用についてよくある質問
合わせ味噌だけで赤味噌の代用はできますか?
味噌汁、煮物、炒め物なら代用できます。
指定量の8割程度から加え、味を見ながら調整してください。
ただし、豆味噌を使う郷土料理では風味が異なります。
赤味噌と赤だし味噌は同じですか?
必ずしも同じではありません。
赤味噌は色による分類ですが、赤だし味噌は豆味噌にだしや米味噌などを加えた製品を指すことがあります。
商品によって配合が違うため、原材料表示を確認しましょう。
八丁味噌は赤味噌の代わりになりますか?
元のレシピが豆味噌の濃いコクを想定しているなら、八丁味噌は適しています。
ただし、赤色の甘口米味噌を想定した料理では、八丁味噌に替えると甘味が減り、風味が強くなります。
「赤味噌」という色だけではなく、レシピの料理名や説明から判断してください。
しょうゆだけで赤味噌を代用できますか?
しょうゆだけでは、味噌のとろみや発酵由来の風味を再現できません。
味噌が一切ない場合は、しょうゆ味の汁物や煮物へ変更する方法はありますが、赤味噌の代用とは別のアレンジになります。
まとめ
普通の味噌で代用できるかは料理の目的で判断する
赤味噌は、味噌汁、豚汁、煮物、炒め物などであれば、普通の米味噌や合わせ味噌で代用できます。
レシピにある量の8割程度から加え、味見をしながら増やすのが基本です。
一方、味噌カツやどて煮など、豆味噌の濃いコクが料理の特徴になっているものは、普通の味噌に置き換えると別の味になります。
家庭のおかずとして仕上げるなら代用し、本来の地域らしい味を求めるなら豆味噌や八丁味噌を選びましょう。


