セロハンテープは、1930年にアメリカの3M社が開発した、セロファンに粘着剤を塗布したテープを指します。
別名「セロファンテープ」や「セロハン粘着テープ」とも呼ばれています。
一方で、セロテープは日本のニチバン社が保有するセロハンテープの商標名です。
1947年に医療用絆創膏を製造していたニチバンがセロハンテープを商品化し、1948年には「セロテープ」の商標登録を行いました。
セロテープは日本国内で初めての商品化されたセロハンテープであり、そのためしばらくの間、国内ではセロハンテープと言えば「セロテープ」を指すことが一般的でした。
しかし、セロテープはニチバン社の商標であるため、他社のセロハンテープを「セロテープ」と呼ぶのは誤りです。
セロハンテープの種類について紹介
セロハンテープには主に3つのタイプがあり、それぞれ素材や機能に特徴があります。使用目的に応じて選ぶと良いです。
一般的なセロハンテープ
セロテープなどで見かける一般的なセロハンテープは、木材などの天然素材が原料となっており、環境に優しく自然に戻りやすいのが特徴です。
しかし、接着剤に天然ゴムを使用しているため、長期間保存するとテープが黄ばみやすく、接着剤が乾燥して硬くなることがあります。
OPP素材
OPP(ポリプロピレン)素材のテープは、アクリル系の接着剤を使用しており、強力な粘着力があります。
透明度が高く、文字や絵の上に貼っても隠れず、長時間経過しても黄ばみにくいので、書類の修理などに適しています。
ただし、手で簡単に切ることができず、テープカッターを使用する必要があるというデメリットがあります。
アセテートフィルム
アセテートフィルムにアクリル系接着剤を塗布したテープは、強度と透明度が優れており、手で簡単に切れるのが特徴です。
貼り付け後はほとんど見えなくなり、コピーを取ってもテープが目立たないため、書類などの修復に適しています。文字を書いたり、長期間使用しても色あせや劣化が起こりにくいですが、その分価格は他のテープより高めです。
セロハンテープの幅
最も一般的に使用されるセロハンテープは15mm幅です。
この幅は、細すぎず太すぎず汎用性が高く、事務作業や梱包、工作などさまざまな用途で使用できます。
さらに、12mm、18mm、24mmの幅のものも販売されており、それぞれ用途に応じて使い分けると便利です。
12mmは本の補修など細かい作業に適し、18mmや24mmはポスターや広範囲の作業に向いています。選ぶ幅は、使用する場所や目的によって決めると良いでしょう。
まとめ
「セロハンテープ」と「セロテープ」は、実は同じようなものですが、呼び方や商標に違いがあります。
セロハンテープ
セロハンテープは、1930年にアメリカの3M社によって開発されました。セロファンという素材に粘着剤を塗ったテープで、透明なテープとして広く使われています。
日本では、「セロハンテープ」や「セロファンテープ」、「セロハン粘着テープ」などの呼び方があり、一般的には透明なテープ全般を指すこともあります。
セロテープ
「セロテープ」は、日本のニチバン株式会社が製造するセロハンテープの商標です。
1947年にニチバンがセロハンテープを製品化し、翌年に「セロテープ」という名前で商標登録しました。そのため、日本では「セロハンテープ」と言えば、セロテープを指すことが多くなり、「セロテープ」は日本国内での代名詞のように使われることが一般的です。
しかし、セロテープはニチバン社の登録商標なので、他社のセロハンテープを「セロテープ」と呼ぶのは誤りです。
まとめると、セロハンテープは一般的な透明テープの素材名で、セロテープはその商標名という違いがあります。