アーモンドとピーナッツは同じように見えますが、まったくの別物になります。アーモンドはナッツの仲間でバラ科サクラ属の木の実になります。
一方ピーナッツはマメ科の仲間でマメ科ラッカセイ属で畑の中で育ちます。
アーモンドとは?
アーモンドは、バラ科サクラ属に属する落葉樹で、その木に実る種子を指します。
ナッツ類に分類され、木の高さは5~6メートルほど。春先の3月から4月にかけて、桜や桃に似た白や薄桃色の花を咲かせ、夏の7月から8月頃に実がなります。
食用として私たちが口にする部分は、果実の外側ではなく、種の内部にある「仁(じん)」と呼ばれる部分です。
アーモンドの実は自然に木から落ちることが少ないため、収穫時には手で摘むか、専用の機械で木を揺らして実を落とす方法が取られます。
ピーナッツとは?
名前に「ナッツ」が含まれるためアーモンドと同じ仲間と思われがちですが、ピーナッツはマメ科ラッカセイ属の植物で、分類的には全く異なります。
食品成分表では脂質が多いためナッツ類として扱われることもありますが、本来は豆の一種です。
ピーナッツは地中で実をつける特徴を持ち、収穫は畑で行います。花が咲いた後、子房柄と呼ばれる部分が地中に伸び、そこで実が成長します。この特性が「落花生」という名前の由来とされています。
日本にピーナッツが伝わったのは江戸時代で、本格的な栽培が始まったのは明治時代。現在、日本国内の生産量の約8割を千葉県が占めています。秋の収穫期には、生のピーナッツが「落花生」として市場に並ぶこともありますが、一般的にはローストされたものが広く流通しています。
このように、アーモンドとピーナッツは見た目が似ていても、生態や性質は全く違うものになります。
アーモンドとピーナッツの栄養について紹介
アーモンドとピーナッツは、どちらも高い栄養価を持つ食品として知られています。
主成分は脂質ですが、その多くが体に良い不飽和脂肪酸。これには動脈硬化の予防や悪玉コレステロールの低下が期待できるため、健康に良いと言われています。
アーモンドの栄養素
アーモンドは、骨の健康を支えるカルシウム、抗酸化作用があり老化防止に役立つビタミンE、そして腸内環境を整える食物繊維が特に豊富。これらの成分が、美容と健康の維持に役立っています。
ただし脂質が多い分、カロリーも高いので、1日20粒程度が適量とされています。
ピーナッツの栄養素
ピーナッツは、アーモンドほどビタミンやミネラルの量は多くありませんが、ヨウ素、セレン、クロムなどのミネラルを含みます。加えて、たんぱく質と不飽和脂肪酸が豊富で、豆とナッツの良いところを併せ持つ食材です。
アーモンドよりもカロリーは控えめですが、たんぱく質の含有量では優れています。また、ピーナッツにはアーモンドにないヨウ素やセレンなどのミネラルが含まれており、栄養バランスが取れた食品といえます。
どちらが栄養豊富?
総合的に見ると、栄養価の高さではアーモンドが優勢です。
特に、ビタミンE、カルシウム、食物繊維が豊富なので、美容や健康を意識する方に最適です。
一方、ピーナッツはたんぱく質やミネラルがバランスよく含まれており、日常的に手軽に栄養を摂りたい方におすすめです。
まとめ
アーモンドとピーナッツは、見た目が似ていても全く異なる特徴を持つ食品です。
アーモンドは、バラ科サクラ属の木に生るナッツ類で、木の高さは5~6メートルほど。春に花を咲かせ、夏に実がなります。
食べられる部分は種の内側の「仁(じん)」です。栄養価が高く、ビタミンEやカルシウム、食物繊維が豊富で、美容や健康に役立つ食材として人気です。脂質が多いためカロリーが高く、1日20粒程度の摂取が適量とされています。
一方、ピーナッツはマメ科ラッカセイ属の植物で、豆類に分類されます。地中に実をつける特徴があり、「落花生」という名前の由来となっています。
たんぱく質やビタミンB3、ミネラルが豊富で、栄養バランスの良い食材です。また、アーモンドには含まれないヨウ素やセレンなどのミネラルも含まれています。
アーモンドは美容や健康効果を求める方に、ピーナッツはたんぱく質やエネルギー補給を重視する方におすすめです。それぞれの特徴を活かして取り入れると良いでしょう。