カロリーゼロとカロリーオフの違いとは?

「カロリーゼロ」や「カロリーオフ」といった表記には、それぞれ決まった基準が存在します。これらは食品表示法に基づき、飲料の場合は100mlあたり、食品の場合は100gあたりの数値で定められています。

飲料商品において、100mlあたりのエネルギー(カロリー)が20kcal以下であれば「カロリーオフ」と表示でき、5kcal未満の場合には「カロリーゼロ」と表記することが認められています。

カロリーゼロの定義

食品表示基準に基づき、100mlまたは100gあたりのエネルギー量が5kcal未満の商品に対して使用できる表記です。

この基準は「ゼロ」と言っても完全にカロリーがないわけではなく、微量のカロリーが含まれている場合でも「ゼロ」と表示可能です。

例: 無糖炭酸水や人工甘味料を使用した飲料。

ポイント: 実際に摂取する量が100ml以上になる場合、カロリーが積み重なってくることもあるため、ゼロカロリー商品であっても過剰摂取には注意が必要です。

カロリーオフの定義

同じく食品表示基準に基づき、100mlまたは100gあたりのエネルギー量が20kcal以下の商品に使用できる表記です。

こちらは、通常の製品と比べてエネルギー量が抑えられている商品に用いられることが多いです。

例: カロリーを抑えた清涼飲料水や軽減版のお菓子。

ポイント: 20kcal以下であるものの、一定のカロリーが含まれているため、摂取量が増えるとカロリー量が高くなる可能性があります。

注意点

「ゼロ=完全にない」ではない: 微量のカロリーは含まれている可能性があります。

摂取量に注意: 少量ならカロリーを抑えられるものの、摂取量が多くなるとカロリー摂取量が増える場合があります。

甘味料の使用: 多くの「カロリーゼロ」商品や「カロリーオフ」商品には人工甘味料が使われることがあり、味や健康面で好みが分かれることもあります。

ノンカロリーとは?

ノンカロリーは、食品や飲料のパッケージなどに記載される表示で、基本的には「カロリーゼロ」と同じ基準に基づいています。ただし、使われる場面やニュアンスに微妙な違いがあります。

ノンカロリーの定義

ノンカロリーとは、食品表示基準に基づき、100mlまたは100gあたりのエネルギー量が5kcal未満の場合に使われる表現です。

「カロリーゼロ」と同じ条件ですが、言葉としての印象が異なるため、特に飲料などのマーケティングで用いられることが多いです。

例: ノンカロリーの炭酸飲料、ノンカロリーの調味料(例: ノンカロリードレッシング)。

実際のカロリー含有量

「ノンカロリー」や「カロリーゼロ」と表示されていても、完全にカロリーがないわけではありません。

少量のカロリーが含まれている場合もあり、大量に摂取するとカロリーが積み重なる可能性があります。

例: ノンカロリー飲料を500ml飲むと、カロリーが5kcal未満×5(500ml ÷ 100ml)=約20kcalになる場合もあります。

使用される成分

多くのノンカロリー商品には、砂糖の代わりに人工甘味料や天然甘味料が使われています。

人工甘味料: アスパルテーム、スクラロース、サッカリンなど

天然由来甘味料: ステビア、エリスリトールなど

これらの甘味料は低カロリーまたはカロリーゼロであるため、ノンカロリー食品や飲料に適しています。

健康への影響と注意点

過剰摂取の注意: ノンカロリー商品であっても、人工甘味料の摂取量が増えると一部の人で消化不良や体調不良を引き起こすことがあります。

味覚への影響: 人工甘味料は砂糖よりも甘味が強いため、甘さへの感覚が変わる場合があります。

ダイエット中の選択肢として: ノンカロリー飲料や食品は、カロリー制限をしたい人にとって便利ですが、栄養バランスを考慮して利用することが大切です。

まとめ

カロリーゼロとカロリーオフは、食品や飲料のエネルギー含有量を示す表記で、基準が異なります。

カロリーゼロは、食品表示基準に基づき、100ml(または100g)あたりのカロリーが5kcal未満の商品に使用されます。

この基準では、完全にカロリーがないわけではなく、ごく少量のカロリーが含まれている場合でも「ゼロ」と表記できます。ゼロカロリー飲料や糖質制限向けの調味料などに多く見られる表記です。

一方、カロリーオフは、100ml(または100g)あたりのカロリーが20kcal以下の商品に適用されます。通常の製品に比べてカロリーが控えめであることを示し、低カロリー飲料や軽減版のお菓子に使われます。

これらの表記はいずれもカロリー制限をサポートする目的で使われますが、注意点として「ゼロ」や「オフ」の商品を多量に摂取するとカロリーが積み重なる場合があります。適量を心がけ、自分の食生活に合った選択をすることが大切です。