木材と材木の違いとは?

木材と材木は、建築物や製品の材料として使用される木材を指し、同義語として使われています。

ただし、「木材からパルプを作る」と言われる一方で、「材木からパルプを作る」という表現はされません。

これは、木材と材木が原木に近い状態か、製品に近い状態かによって使い分けられているためです。

木材は、原木を切断して材料や原料として使用される木を指します。

一方、材木は、建築や製品の材料として特定の長さや大きさに切り分けられ、用材として扱われる木材を指します。

木材は材質が木であることに焦点が置かれ、材木は用材として扱われている木であることに焦点が置かれます。

この違いに基づいて、店の名称にも違いがあります。山元に近い地域では「木材店」が多く見られますが、流通の最終段階に近い地域では「材木店」がより一般的です。

材木とは?

材木とは、木材生産の過程で加工された角材や板材などの一種です。主に構造材として使用されますが、他のさまざまな用途にも使われます。

材木には大きく分けて二つのタイプがあります。粗く削られて製材されるものと、表面が仕上げられたものがあります。製材品以外の粗削りの材木は、家具などの原材料としてさらに切り分けられます。

堅木が一般的に利用されますが、安価なホワイトパインやレッドパインなどの軟木もよく使用されます。

仕上げられた製材品は、主に建築業界向けに標準化されたサイズで供給されます。

主な材種はSPF(マツ、モミ、トウヒ)、スギ、ツガなどの針葉樹であり、高級な堅木も床材として利用されます。一般的に、材木の80%は軟木から作られています。

用語に関して、米国とカナダでは製材された木材を「lumber」と呼び、一方で「timber」は立ち木や伐採された木を指します。

英国やその他の英連邦諸国では、「timber」の語が両方の意味で使用され、一方で「lumber」の語はほとんど使用されず、他の意味になります。

木材とは?

木材とは、さまざまな材料や原料として使用するために伐採された樹木の幹の部分を指します。

その用途は、物理的な加工(木工)によって製造された木製品だけでなく、紙の原料である木材パルプや薪や木炭といった燃料、化学反応を伴うエネルギー利用や化学工業の原料、飼料なども含まれます。

また、樹皮を剥いだだけの木材は丸太と呼ばれます。同義語として材木も使われますが、これは建材や道具などの材料に限定されることもあります。

日本やヨーロッパでは一般的に、木材の名前は樹木の名前と同じですが、木材業界や木工関係者、工芸家などの間では、生産地や樹齢、生育環境、製材方法などによって特定の木材に特定の呼び名が使われることがあります(例:ブラウン・オークやボグ・オークなど)。

木材の構造と特徴

一般的に、木材とは山で伐採された木を使いやすい大きさに加工したものを指します。木材として使われる部分である木部は「材」と呼ばれています。

樹木は芽や成長点を中心部に持つごく細かく柔らかい「髄」または「樹心」、主要部分である「材」、そして外皮に相当する樹皮の3つの部分に分かれます。

木は細胞分裂を繰り返し成長しますが、材の部分では幹や枝の先端(成長点)を除くと、樹皮の直下にある部分だけに限定されます。

幹側の細胞は分裂機能を失い、数週間で原形質を失い、細胞壁だけが残ります。これらが積み重なって木の「材」となります。樹皮には葉で生産された炭水化物を木全体に送る「師部」が含まれます。

さらに、「材」は内側の「心材」と外側の「辺材」に分かれます。

心材は「赤身」とも呼ばれ、辺材は「白太」とも呼ばれますが、これは一般的に中心部が赤みがかり、外辺部が白っぽい色をしているためです。

ただし、木の種類によっては色の違いがほとんど見られず、心材と辺材を区別することが難しいものもあります。

辺材には水分を木全体に送る仮道管(針葉樹)または道管(広葉樹)が含まれ、また、同化物質を貯蔵・分配するための柔らかい細胞があります。

道管や仮道管は非常に細長く、厚い壁を持っており、幹の縦方向にほぼ平行に並んでいます。

また、内部が空洞になることで、木材は繊維が縦方向に配置され、軽量でありながら適度な強度と断熱性を持ち、方向による異方性を示す材料となります。

木材の主成分は、セルロース分子からなるミクロフィブリルやヘミセルロース、リグニンなどが含まれます。

これらは細胞組織から成り、複雑で密な構造を形成します。セルロースは木材に強さとしなやかさをもたらし、リグニンは細胞を接着させ、硬さや曲げ強さを与えます。

ヘミセルロースはセルロースとリグニンを結びつける役割を果たします。これらの成分は化学的に分解が難しく、一部の生物が攻撃することがあります。特に辺材は水分の通り道となるため、含水率が高く、腐りやすく、害虫にも弱い傾向があります。

これらの柔らかい細胞は、数年から数十年の間に周囲の細胞を心材化させ、自身も膨張してチロースとなり、樹脂道や道管を充填します。心材は木の構造を支え、抽出成分を含んで腐食や害虫の侵入を防ぎます。

また、セルロースは数百年の間に結晶化し、木材の強度を高めます。

木材の特性

木は生物であり、樹種だけでなく育成環境や伐採の季節、そして一本の木の中でも部位によって性格が異なります。そのため、扱い方を都度変える必要があります。

樹種の分類では、針葉樹と広葉樹に大別されます。寒冷地から温帯にかけて生育する針葉樹は、一般に直線的な幹と小さな樹冠を持ち、気候の影響で明瞭な年輪を形成します。

一方、熱帯に生育する広葉樹には年輪が形成されないものもあります。また、構造や柔らかい細胞である柔細胞の比率も異なります。

木の成長は季節によって変化します。木は春から初秋にかけて幹を太くするために細胞分裂を起こしますが、この期間の前後で細胞の形状や大きさが異なります。

これにより、早材と晩材と呼ばれる部分が生じます。また、広葉樹では季節による道管の差が生じることもあります。

季節によっては、木の新陳代謝が低下する秋から冬にかけての時期が伐採の最適な時期とされます。ただし、用途によって最適な伐採時期は異なります。

樹木を縦に割ると、枝のあった部分には節が残ります。これには、生節と死節があります。また、枝がない部分は枝下材と呼ばれ、価値が高い場合もあります。

まとめ

材木と木材は、木材産業や木工業において重要な概念ですが、微妙な違いがあります。

材木(ざいもく):材木は、元々は建材や製材などの用途に使われる木材を指す言葉です。

一般的に、材木は建築や製品の材料として特定の寸法に製材された木材を指します。

また、建築や製品の構造材として使われることが主な特徴です。

木材(もくざい):木材は、一般的に様々な材料や原料として使われるために伐採された木の幹の部分を指します。

木材の用途は広範であり、建築や家具製造、紙の原料、エネルギー源、化学工業の原料、飼料など、さまざまな分野で利用されます。

また、木材には加工されていない原木や、加工された製材品、さらには燃料や化学物質の原料としての用途も含まれます。

まとめると、材木は建築や製品の材料として一定の寸法に製材された木材を指し、木材は様々な用途に使われるために伐採された木の幹の部分を包括的に指します。

木材は原木から加工されたり、製品に直接使用されたりする一方、材木は主に建築や製品の構造に使われる木材の一部を指します。