「古本」と「古書」はどちらも古い本を指しますが、使い方には違いがあります。
古書は特に古い書物を意味することもあるため、明確な区別は難しいですが、一般的には次のように使い分けられています。
「古本」は、誰かが所有していた本や、読まれたことのある本を指し、新本に対する言葉です。
新品が「新本」であれば、古本は「中古品」という位置づけです。新刊でも、誰かの手に渡ったものは古本と見なされます。
一方で、「古書」は絶版となり、一般の書店では手に入らない本を指します。
ただし、最近絶版になったものは古本として扱われることもあります。
古書は歴史的価値のある古文書や古地図、古写経など、またはISBNコードがない時代に出版された希少な本を指します。
「古本屋」と「古書店」の呼び方には違いがあります。
「古本屋」は主に口語で使われることが多いですが、実際の店舗名としては「古書店」が一般的です。
そのため、「古書店」と名乗る店でも比較的新しい古本を扱うところがあります。また、「古書店」ではなく「書店」と名乗る店も多く、店舗名だけでは扱う本の種類を判断することは難しいです。
ISBNコードとは?
ISBN(International Standard Book Number)は、書籍を特定するための国際的な標準番号です。主に出版物の流通を管理するために使用されます。以下に基本的な情報をまとめます。
構成: ISBNは通常、13桁の数字で構成されています(以前は10桁のものもありました)。最初の部分は国や地域を示し、次に出版社を、続いて書籍のタイトルを、最後にチェックデジットが付加されます。
目的: 書籍を一意に識別するため、書店や図書館、出版者が効率よく在庫管理や注文を行うことができるようになります。
取得方法: 出版社は、ISBNを取得するためにISBN機関に申請します。個人の著者がISBNを取得することも可能です。
重要性: 書籍の流通や販売においてISBNは非常に重要で、消費者が特定の本を簡単に見つけられるようになります。
デジタルコンテンツ: 電子書籍やオーディオブックなどにもISBNが付与され、出版物全体にわたって一貫した管理が行われます。
ISBNは、書籍業界での標準的な識別手段として広く利用されており、書籍の特定や取引をスムーズにするための重要なツールです。
古本と古書のもう一つの分類
古本とは、主に戦後(1945年以降)に発行された、内容が比較的柔らかい学生や若者、大衆向けの書籍を指すことが多いです。
現在では、新刊書店で販売された後に他の人の手に渡った「中古本」というイメージが強いです。
一方、古書は主に戦前や戦中に発行された、内容が堅い学術的な書物を指します。
古い時代の書籍を特定して扱うお店も存在し、「古書籍」という言葉はほぼ同義とされています。
古本屋とブックオフの違いについて
ブックオフは、状態が良ければどんな本でも買い取りますが、基本的にはきれいさや新しさが基準です。
しかし、どんなに希少な本でも10円や20円で買い取られることがあります。
つまり、古本屋で高額で取引される価値のある本が、ブックオフでは非常に安く販売されることもあります。
例えば、明治時代の著名な作家の初版本が「ボロいから値段は付きません。処分したいなら無料で引き取りますが、どうしますか?」と言われることもありますが、古本屋なら数百万円で買い取られるような本です。
古本屋では、取り扱う本の種類によっては買い取らないこともあります。
特に専門的な古本屋では、その専門分野以外の本は敬遠される傾向があります。ただし、価値のある本に関しては、その価値に応じた価格が付けられます。
まとめ
古本と古書は、どちらも古い本を指しますが、意味や使われ方には違いがあります。
古本は、主に戦後に出版された、誰かの手に渡ったことのある中古の本を指します。
古書は、主に戦前や戦中に出版された、学術的で内容が堅い書物を指します。
古本は、内容が比較的柔らかく、学生や若者、大衆向けのものが多いです。新刊書店で販売された後、他の人に渡った本が古本とされます。
古書は、学者や研究者、専門家向けの本が多く、古い時代の書籍を特定して扱うお店もあります。「古書籍」という表現もほぼ同義です。
古本は主に一般向けの中古書籍であり、古書は学術的な価値がある古い書物です。取引の際の価格や取り扱いの幅にも違いがあります。