追求と追及と追究の違いとは?

「追求」「追及」「追究」は、どれも「ついきゅう」と読む点は同じですが、意味は全く異なります。

「追求」とは、目的のものを手に入れるために、どこまでも追い求めることを指します。

「求」は求めることや手に入れようとすることを意味し、「利益の追求」「幸福の追求」などと使われます。

一方、「追及」とは、どこまでも追い詰めて責任や欠点を問いただすことを指します。また、後から追いかけて追いつくことも含みます。

「及」の字は、逃げる相手に手が届いた様子を示し、相手を追いかけて責める意味で使われます。「余罪を追及する」「責任の所在を追及する」などの例があります。

そして、「追究」とは、不明なことや未知のものを、どこまでも深く調べて明らかにしようとすることを指します。

「究」は極めるや奥深くに入り込むことを意味し、「真理を追究する」「美を追究する」などと使われます。

例えば、「幸福の追求」は幸福を手に入れようとする意味で、「追究」も幸福の本質などを明らかにする意味で使えます。

また、「事故の原因を追求する」場合、相手に原因を問いただす意味であれば「追及」、具体的な原因を明らかにする意味であれば「追究」を使います。

追求を使った例文を紹介

例文: 彼は幸福の追求に全力を注いでいる。

解説: この例文では「幸福の追求」が使われています。ここでの「追求」は、幸福を手に入れるために努力することを意味しています。彼が幸せになるために一生懸命に努力している様子を表しています。

例文: 会社は常に利益の追求を優先している。

解説: ここでの「利益の追求」は、会社が利益を最大化するために努力していることを示しています。「追求」は、目標を達成するために全力を尽くす意味で使われています。

例文: 科学者たちは新しい真理の追求に取り組んでいる。
解説: 「真理の追求」は、科学者たちが新しい知識や理解を得るために研究していることを示します。「追求」は、探求して手に入れようとする意味で使われています。

例文: 彼女はキャリアの追求に情熱を注いでいる。

解説: この例文では「キャリアの追求」が使われています。ここでの「追求」は、自分の職業上の目標を達成するために努力することを意味しています。彼女が仕事やキャリアに対して強い情熱を持っていることを表しています。

例文: 作家は常に完璧な表現の追求をしている。

解説: 「完璧な表現の追求」は、作家が自分の作品において最良の表現を見つけ出すために努力していることを示します。「追求」は、目標に向かって絶えず努力する意味で使われています。

例文: 環境保護団体は持続可能な未来の追求を続けている。

解説: ここでの「持続可能な未来の追求」は、環境保護団体が環境を守り、将来の世代のために持続可能な社会を築くために努力していることを示しています。「追求」は、目標を達成するために尽力することを意味しています。

これらの例文では、「追求」が何かを手に入れるために努力する意味で使われていることがわかります。

それぞれの文脈で「追求」の対象が異なるものの、その本質は目的達成への熱意と努力を表現しています。

追及を使った例文を紹介

例文: 警察は犯人の余罪を追及している。

解説: ここでの「余罪を追及」は、警察が犯人の他の犯罪を調べて問いただしていることを示します。「追及」は、責任や欠点を徹底的に問いただす意味で使われています。

例文: 社会は企業の不正行為を厳しく追及するべきだ。
解説: この例文では「不正行為を追及」が使われています。社会が企業の不正を見逃さず、徹底的に追求して責任を問うべきだという意味です。「追及」は、問題や責任を明らかにするために追い詰める意味で使われています。

例文: ジャーナリストは真実を追及する使命を持っている。

解説: 「真実を追及」は、ジャーナリストが隠された真実を明らかにしようとすることを示します。「追及」は、真実を徹底的に調べて問いただす意味で使われています。

例文: 彼の責任を追及するために、詳細な調査が行われた。

解説: ここでの「責任を追及」は、彼の責任の所在を明らかにするために詳しく調査が行われたことを示しています。「追及」は、責任や過失を問うために追い詰める意味で使われています。

例文: 労働組合は経営陣に対して賃金未払いの原因を追及した。

解説: この例文では「賃金未払いの原因を追及」が使われています。労働組合が経営陣に対して賃金未払いの理由を問いただしていることを示しています。「追及」は、問題の原因を明らかにするために追い詰める意味で使われています。

例文: 市民団体は環境破壊に関する企業の責任を追及している。

解説: ここでの「企業の責任を追及」は、市民団体が環境破壊について企業の責任を明らかにしようとしていることを示しています。「追及」は、責任や過失を問いただす意味で使われています。

これらの例文では、「追及」が問題や責任を徹底的に問いただす意味で使われていることがわかります。

それぞれの文脈で「追及」の対象が異なるものの、その本質は責任追及や問題解明のための強い追い詰めを表現しています。

追究を使った例文を紹介

例文: 彼は真理の追究に生涯を捧げた。

解説: ここでの「真理の追究」は、彼が一生をかけて真実を深く探求し、明らかにしようとする努力を示します。「追究」は、未知のことを深く調べて明らかにしようとする意味です。

例文: 科学者たちは病気の原因を追究している。

解説: この例文では「病気の原因を追究」が使われています。科学者たちが病気の具体的な原因を詳細に調べて明らかにしようとしていることを示しています。「追究」は、原因や本質を探り明らかにする意味で使われています。

例文: 彼女は美の本質を追究するために、世界中を旅している。

解説: 「美の本質を追究する」は、彼女が美とは何かを理解し明らかにするために、世界を巡って研究していることを示します。「追究」は、深く探求して本質を明らかにする意味です。

例文: 歴史家は古代文明の謎を追究している。

解説: ここでの「古代文明の謎を追究」は、歴史家が古代文明に関する未解明の事柄を詳細に調べて明らかにしようとしていることを示しています。「追究」は、謎や未解明の事実を深く探求する意味です。

例文: エンジニアたちは新技術の可能性を追究している。

解説: この例文では「新技術の可能性を追究」が使われています。エンジニアたちが新しい技術の潜在的な応用や利点を探るために研究していることを示しています。「追究」は、未知の可能性を深く探る意味です。

例文: 教授は文学作品に隠された意味を追究することに専念している。

解説: ここでの「文学作品に隠された意味を追究する」は、教授が文学作品に込められた深い意味や象徴を探り明らかにしようとしていることを示しています。「追究」は、隠された意味や真相を深く探求する意味です。

これらの例文では、「追究」が未知のことや不明な事実を深く調べて明らかにしようとする意味で使われていることがわかります。

それぞれの文脈で「追究」の対象が異なるものの、その本質は真実や本質を探求するための深い研究を表現しています。

まとめ

「追求」「追及」「追究」は、いずれも「ついきゅう」と読みますが、それぞれ異なる意味を持ちます。以下にそれぞれの意味と使い方をまとめます。

追求

意味: 目的のものを手に入れるために、どこまでも追い求めること。

追求の使い方

利益の追求
幸福の追求
目的の達成のために全力を尽くすことを表します。

追求の例文

彼は幸福の追求に全力を注いでいる。
会社は常に利益の追求を優先している。

追及

意味: どこまでも追い詰めて責任や欠点を問いただすこと。また、後から追いかけて追いつくこと。

追及の使い方

余罪を追及する
責任の所在を追及する
問題や責任を徹底的に問いただすことを表します。

追及の例文

警察は犯人の余罪を追及している。
社会は企業の不正行為を厳しく追及するべきだ。

追究

意味: 不明なこと・未知のものを、どこまでも深く調べて明らかにしようとすること。

追究の使い方

真理を追究する
美を追究する
未知の事実や本質を探求することを表します。

追究の例文

彼は真理の追究に生涯を捧げた。
科学者たちは病気の原因を追究している。

追求と追及と追究の比較まとめ

追求 は、目標や利益を手に入れるために努力することに重点を置いています。

追及 は、問題や責任を問いただすために追い詰める行為を指します。

追究 は、未知のことや不明な事実を深く調べて明らかにしようとすることを意味します。

このように、同じ「ついきゅう」という読み方でも、使われる場面や意味が異なりますので、文脈に応じて正しく使い分けることが重要です。