爆弾おにぎりの主な伝承地域は、出雲地方、隠岐地域になっており、主な使用食材は岩のり、米になります。
島根県の北東に位置する隠岐の島は、4つの主島と約180の小島から成り立つ諸島です。その面積は346.22km2で、海岸線は468kmにも及びます。
海に囲まれたこの地域では、多種多様な海藻が収穫されます。冬にはのりやアラメ、春にはてんぐさやひじきなどが収穫されます。
12月から2月にかけての北風が吹く季節には、岩のりの収穫が行われます。漁に適した穏やかな日に、岩場で丁寧にのりを収穫します。
この「のり摘み」は、隠岐の冬の風物詩となっています。隠岐で収穫される岩のりは、繊維が太く、歯ごたえがあり、香りも高いと評判です。
収穫された岩のりは、下処理を施して板のりの状態に加工されます。ほとんどが地元で消費され、一部は県内外に流通します。
隠岐では、「岩のり雑煮」の材料として欠かせず、正月の食卓にも登場します。
この岩のりを贅沢に使用したのが、「爆弾おにぎり」です。大きく丸められたおにぎりに岩のりを巻き付け、その姿から「爆弾」と呼ばれるようになりました。
岩のりは漁期中に収穫され、乾燥保存されるため、通年で入手可能です。子供のおやつや弁当の主食など、日常的に食べられ、地元の人々に親しまれています。
岩のりを軽く焼いて緑色になるまで加熱し、片面に醤油を塗り、おにぎりに巻きます。
おにぎりの中に具材が入っている場合もありますが、シンプルなものが一般的です。岩のりには既に味がついているため、具材がなくても満足感があります。一口食べると、口の中に磯の香りが広がります。
一般家庭で日常的に食べられており、地元の総菜屋や食堂、スーパーマーケットでも手軽に入手できます。
隠岐では、海水から藻塩を抽出し、これを使って米を育てる「藻塩米」の栽培が行われています。この藻塩米を使用した「爆弾おにぎり」は、観光客からも好評を博しています。
爆弾おにぎりのレシピと材料
材料(2個分)
ごはん: 茶碗2杯分
岩のり: 1枚
醤油: 小さじ1強
作り方
1:ごはんを2つに分け、丸く握っておにぎりを作る。
2:ガスコンロの火で岩のりを焼く。岩のりが少し緑色に変わる程度が目安です。岩のり全体に均等に火が通るように、魚焼き網を使っても良いです。
3:焼いた岩のりを半分に切り、片面に醤油を塗る。醤油を塗った面を1で作ったおにぎりに合わせ、包んで完成。
※レシピは地域や家庭によって異なる場合があります。
隠岐諸島のばくだんおにぎり
爆弾おにぎりとは、大きくて丸いおにぎりを指し、時に爆弾結びなどとも呼ばれます。
典型的には、中にたくさんの具材を詰め、全体を海苔で包むものを指します。具材は一種類だけでなく、複数のおかずが組み合わされることもあります。
語源に関しては、真っ黒で球形の外観が爆弾や砲弾を連想させる、大きくて満足感があるため破壊力が強い、食べ進むと中から具材が飛び出すなど、いくつかの説があります。
島根県の隠岐諸島では、冬に収穫される岩のりで丸く大きなご飯を包んだ「爆弾おにぎり」が、弁当や間食としてよく食べられています。
板状に成形された岩のりに醤油を塗ったり(あるいは醤油に浸したり)して、握ったご飯を包むのが一般的な作り方で、具材を入れないことが一般的です。
岩のりには隙間があり、醤油がよくしみ込み、岩のり独特の海の香りと食感を楽しむことができます。
隠岐諸島の飲食店で提供されるほか、惣菜店でも販売されています。
まとめ
爆弾おにぎりは、大きくて球状の形をしたおにぎりを指す俗称です。
一般的には、中に様々な具材を詰め、全体を海苔で包むことが一般的です。
その語源は、真っ黒で球形の外観が爆弾や砲弾を連想させることからきています。
また、大きくて満足感があり、食べ進むと中から具材が飛び出すことも特徴の一つです。
特に、島根県の隠岐諸島では、冬に収穫される岩のりを使用して、丸く大きなご飯を包んだ爆弾おにぎりが知られています。
一般的な作り方は、板状に成形された岩のりに醤油を塗ったり浸したりして、握ったご飯を包むことです。
この際、具材を入れないことが一般的で、岩のりの隙間から醤油がよくしみ込み、独特の海の香りと食感を楽しむことができます。
爆弾おにぎりは、隠岐諸島の飲食店や惣菜店で提供・販売されており、地域の特産品として親しまれています。
その独特の味わいや食感から、地元の人々だけでなく観光客にも人気があります。