島根県の郷土料理うなぎ豆腐とは?

うなぎ豆腐の主な伝承地域は出雲地方です。主な使用食材は、うなぎ、焼豆腐、京葱、季節のきのこ、春菊などになります。

1756年、宝暦6年、中海(なかうみ)で豊漁となり、松江市・安来市に隣接する場所。商人佐右衛門はこの豊漁に目をつけ、大阪での販売を開始。

かごに詰められたうなぎは天秤棒で担がれ、安来港を出発し、出雲街道を通り、岡山県、大阪へと陸路と水路を経て運ばれた。

20~30人の輸送団が悪路を歩き、この道は「うなぎ道」とも呼ばれ、現在でもその名残を見ることができる。

出雲産のうなぎは大阪の食文化に大きな影響を与え、一時期は「出雲屋」という名のうなぎ屋が多く存在した。

腹を開いた魚は切腹を思わせるため、関東のうなぎ屋では背を開き、関西では腹を開いたまま提供される。

この腹開きの文化は、大規模な輸送によって出雲からもたらされたと言われている。現在でも出雲地方ではうなぎが食べられ、白焼き、蒲焼き、うな重、ちらしずし、柳川鍋風の「うなぎ豆腐」などさまざまな料理で楽しまれている。

土用の丑の日に食べられるイメージが強いが、天然のうなぎの旬は冬眠に向けて栄養を蓄える冬である。

漁法には延縄、かご、竹筒、しば漬けなどが用いられ、漁期は4月から12月で、特に6月から10月にかけて延縄で多くのうなぎが獲れる。

かつては宍道湖でのうなぎ漁が盛んであったが、1965年の104トンをピークに、2014年には4トンまで激減した。

家庭ではスーパーマーケットなどで販売されている蒲焼きを使うと手軽である。

うなぎを食べやすい大きさに切り、角切りにした焼き豆腐と合わせ、出汁で10分ほど煮込むと、うなぎの旨みと脂が溶け出る。

京ねぎ、季節のきのこ、春菊などを加えて炊き上げる。焼き豆腐は斜めに切ると、うなぎの出汁が染み込みやすくなり、より美味しく食べられる。

出雲地方には多くのうなぎ屋があり、ほとんどが養殖うなぎだが、伝統の味を伝え続けている。手軽に作れる「うなぎ豆腐」は家庭料理としても定着している。

うなぎ豆腐のレシピと材料

うなぎ豆腐の材料(2人分)

蒲焼きのうなぎ
焼き豆腐
京ねぎ(青ねぎ)
しめじ
出汁 360ml
淡口醤油 大さじ2
みりん 大さじ2

うなぎ豆腐の作り方

1:うなぎの蒲焼きを適当な大きさに切り、焼き豆腐を斜めに切る。

2:出汁と調味料を合わせ、切ったうなぎの蒲焼きと焼き豆腐を一緒に入れて5~6分ほど炊く(煮る)。

3:笹切りにした京ねぎとしめじを加え、さらに一煮立ちさせる。

レシピのアレンジ

最後に春菊や水菜を加えるとさらに美味しいです。

レシピ提供者: 島根県調理師会連合会 執行副会長 中本 喜代数氏

※地域や家庭によってレシピは異なる場合があります。

うなぎと豆腐の食べ合わせの相性

うなぎは栄養価が高く、ビタミン類やミネラル類、脂質まで含んだ理想的な健康食材です。

そこで、うなぎと相性の良い食材を紹介します。

まず、梅干しはうなぎと良く合います。これは迷信であり、実際には栄養的にも相性が良く、ビタミンBとクエン酸が疲労回復に効果的です。次に、卵もうなぎと相性が良いです。

卵にはうなぎと同じくビタミンBが含まれており、夏バテを防止します。また、ビタミンKも含まれており、血液を凝固させたりカルシウムの吸収を促進します。

さらに、きゅうりもうなぎとの相性が良いです。

きゅうりにはビタミンCが含まれており、うなぎのビタミンC不足を補います。きゅうりの酢の物とうなぎの蒲焼きを和えると、さっぱりとした食べごたえがあります。

豆腐もうなぎと相性が良いです。豆腐にはカルシウムやたんぱく質が豊富で、一緒に食べることで効果を高めます。

調味料としてもうなぎには山椒やわさびがよく合います。

山椒は胃腸を温め、消化を助けます。わさびにはきゅうりと同様にビタミンCが多く含まれており、その辛味で油っこいうなぎをさっぱりと食べられます。

まとめ

うなぎ豆腐は、日本の伝統的な料理の一つであり、うなぎと豆腐を組み合わせた料理です。以下に、うなぎ豆腐に関する要点をまとめます。

主な材料は蒲焼きのうなぎと焼き豆腐であり、他にも京ねぎ、しめじ、出汁、淡口醤油、みりんなどが使用される場合があります。

うなぎの蒲焼きを適当な大きさに切り、焼き豆腐を斜めに切ります。
出汁と調味料を合わせ、切ったうなぎの蒲焼きと焼き豆腐を一緒に入れて炊きます。

最後に、笹切りにした京ねぎとしめじを加え、一煮立ちさせます。

うなぎ豆腐には相性の良い食材があります。例えば、梅干し、卵、きゅうり、豆腐などが挙げられます。これらの食材を組み合わせることで、栄養バランスの良い食事になります。

地域や家庭によって、うなぎ豆腐のレシピや調理方法は異なります。各家庭や料理人が独自のアレンジを加えて作られることがあります。

うなぎ豆腐は伝統的な日本料理の一つであり、多くの地域で愛されています。地域によっては保存会や調理師会などが、伝統的な料理の継承や普及に取り組んでいます。

うなぎ豆腐には、うなぎと豆腐が持つ栄養素が豊富に含まれています。たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどがバランスよく摂取できる料理です。

うなぎ豆腐は、日本の食文化や伝統を感じさせる料理であり、その美味しさと栄養価の高さから多くの人々に親しまれています。