秋の彼岸の期間はいつ頃?

秋の彼岸は、秋分の日を中心にその前後3日間ずつを合わせた7日間です。この期間が「彼岸」と呼ばれます。

来年(2024年)の秋分の日は9月22日(日・祝)です。したがって、2024年の秋の彼岸は9月19日(木)から9月25日(水)までの7日間となります。

2024年のシルバーウィークの日程予測

お盆とは違って、「お彼岸休み」というものはないですが、秋のお彼岸と重なることが多い9月の連休、通称シルバーウィーク。去年(2023年)は、敬老の日が9月18日(月)だったため、お彼岸直前の9月16日(土)から18日(月・祝)までが3連休でしたが、お彼岸期間中は9月23日(土・祝)・24日(日)の2連休のみでした。

祝日が日曜の場合は翌月曜が振替休日になりますが、土曜の場合は振替休日がありません。そのため、2023年のシルバーウィークは、3連休が1度だけ訪れるという日程でした。

今年(2024年)の敬老の日(祝日)は9月16日(月)ですので、お彼岸直前の9月14日(土)から16日(月・祝)までが3連休となります。その後、お彼岸期間中も9月21日(土)・22日(日・祝)・23日(月・振替休日)の3連休となります。去年と同様に大型連休とはなりにくいものの、少し日程が良い感じのシルバーウィークになりそうです。

お彼岸の混雑を避けるため、前週の3連休にお墓参りされる方も多いかもしれません。

お彼岸の意味と由来

お彼岸とは一体どのような行事なのでしょうか? 「お彼岸」という言葉に馴染みがない方でも、春には3月、秋には9月にお墓参りをする習慣をご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

「お彼岸」は日本文化に深く根付いた行事ですが、その語源はサンスクリット語の「パーラミター」にありますと言われています。

「パーラミター」は仏教用語で、これを音写したのが「波羅蜜多(はらみった、はらみた)」です。

仏教では、この言葉は非常に重要な概念であり、「般若心経」の冒頭にも登場します。

サンスクリット語での「パーラミター」は「完成する、成就する」という意味を持ちますが、仏教の文脈では、迷いのない悟りの境地に至ることを指します。

この「悟りの境地」を、川の向こう岸、つまり「彼岸」と表現したのが日本の伝統行事「お彼岸」です。

一方、私たちの生活する現実の世界は「此岸(しがん)」と呼ばれています。

古来の日本の自然観念や先祖崇拝の影響から、亡くなった家族や先祖は迷いのない「彼岸」に渡り、時折私たちの世界「此岸」に姿を見せると考えられるようになりました。

春分の日と秋分の日には、太陽が真東から昇り真西に沈むことから、彼岸と此岸とが交流しやすくなります。

そのため、この時期に先祖供養をすることでご先祖の冥福を祈りつつ、自らも迷いのない此岸に至れるよう願うのです。一般的に「お彼岸」と言いますが、彼岸と此岸(あの世とこの世、すなわち先祖と私たち)が交流する行事であり、その場所が「お墓」です。

海外ではお墓参りはない?

インドや中国など、仏教のルーツがある地域ではお彼岸という行事は見られません。

お釈迦様が開いた仏教では、本来、霊魂の存在を認めていません。

死後、人は49日で新たな存在に生まれ変わる(輪廻転生)か、輪廻転生の世界から解脱するか、どちらかの道に進むとされています。

そのため、ご先祖があの世に留まり、お盆やお彼岸の時期にこの世に戻るというのは、お釈迦様の教えではありません。

むしろ、仏教が伝来する以前から存在していた、日本の先祖崇拝信仰の名残りなのです。

春や秋のお彼岸までにお墓を建てる場合は?

「春のお彼岸までにお墓を建てたい」というご要望をよくいただきますが、お墓の建立には通常約2か月かかるため、できる限り前年の内に、年を越す前には1月中旬までには石材店と相談されることをお勧めします。

同様に、秋のお彼岸までにお墓を建てたい方は、お盆休みを考慮に入れて、できる限り6月中にご相談されることをお勧めします。

まとめ

お彼岸は、日本の伝統的な行事の一つで、春分と秋分の日を中心に行われる期間です。通常、3月の春分の日を中日とし、その前後3日間ずつ、計7日間がお彼岸の期間とされます。同様に、9月の秋分の日も中日とし、その前後3日間ずつがお彼岸期間となります。

この期間には、先祖や亡くなった家族の霊を慰め、供養するためにお墓参りや供物を捧げるなどの行事が行われます。また、家族が集まり、共に食事をすることも一般的です。

お彼岸の語源は、仏教の概念である「パーラミター」に由来し、悟りの境地を表す言葉である「彼岸」からきています。日本では、この概念を受け継いで、亡くなった人々が迷いなく彼岸に渡り、時折この世に顕れると信じられています。

お彼岸の期間中には、墓参りや供養だけでなく、墓の整備や清掃も行われます。また、春のお彼岸には新しいお墓を建てることも行われることがあります。

日本の文化や宗教の一環として、お彼岸は多くの人々にとって重要な行事であり、家族の絆を深める機会でもあります。