たかきび団子汁の歴史と由来
たかきびは中国大陸から導入された作物であり、コウリャンの一種です。
別名「モロコシキビ」とも呼ばれ、アメリカ原産の「トウモロコシ」とは異なります。
たかきびという名前の通り、高さが約3メートルにもなり、先端には赤褐色の小さな粒がたくさん集まった穂をつけます。
気候や土地の違いからか、中国のものとは異なり、粘りがあり、芳醇な風味があります。
たかきび粉で団子を作ると、滑らかでまろやかな口当たりで美味しくなります。
たかきび粉を作るには、手間がかかります。収穫したものを乾燥させ、翌年の種は軒下に吊るして保存します。
次に木槌でじっくりと叩き、からぬきをします。これを精製して粉にしますが、製粉する前にアクを抜くことが重要です。
寒くなると、約10日間水を換えながら浸し、アクを抜いたものを水切りして乾燥させます。
乾燥したら唐臼で挽き、ふるいにかけて、再度粉を保存するために日光に干します。たかきび団子汁は、ごぼう、にんじん、大根などの根菜に、椎茸、ちくわなどを油で炒め、出汁と醤油で味付けします。
その中に、たかきび粉で作った小さな団子を入れて食べます。
食べる機会や季節としては、秋が深まり、気温が下がると、家族で囲炉裏を囲んで食べられていました。
たかきびは昔からひえや粟と一緒に食べられていましたが、現在では米が主食になり、あまり食べられなくなっています。
豊作と無病息災を願って、年に1度は食べる習慣があります。
代表的なレシピは、出汁に、ごぼう、にんじんを入れて煮ます。
下茹でしたこんにゃく、大根、ちくわ、油揚げを入れて煮立たせます。
練った高黍粉を直径約1.5cmに丸めて、鍋に入れます。高黍団子が浮いてきたら、調味料を加えて味を調え、最後にねぎを入れます。
たかきび団子汁の材料とレシピ
たかきび団子汁の材料(4~5人分)
【団子】たかきび粉200g
【団子】水180~200cc
【スープ】にんじん100g
【スープ】ごぼう100g
【スープ】だいこん150g
【スープ】しいたけ3枚
【スープ】ちくわ2本
【スープ】ねぎ少々
【スープ】だし汁700~800cc
【スープ】しょうゆ大さじ2
【スープ】みりん少々【
スープ】塩少々
【スープ】油少々
たかきび団子汁のレシピと作り方
1:ごぼうはせん切り、にんじんとだいこんは輪切り、しいたけは5mm幅に切り、ちくわとねぎはみじん切りにする。
2:鍋に油を熱し、1で準備した具材を炒める。
3:具材がしんなりするまで炒めたら、だし汁を加え、しょうゆ、みりん、塩で味付けする。
4:たかきび粉を水で練り、小さな団子を作り、直径1.5cm程度に成形して中央をへこます。煮立ったスープに直接入れ、団子が浮き上がってきたら完成。最後にねぎを散らす。
※ レシピ提供元: 備中県民局農林水産事業部
まとめ
高黍団子汁は、岡山県を中心に伝統的に食べられている料理であり、地域の郷土料理の一つです。以下に、この料理に関するまとめを提供します。
材料と作り方
材料には、高黍粉や野菜(にんじん、ごぼう、だいこん、しいたけ、ちくわ、ねぎ)、調味料(だし汁、しょうゆ、みりん、塩、油)が含まれます。
野菜を切って炒め、だし汁と調味料を加えて煮込みます。
高黍粉を水で練って小さな団子を作り、煮立ったスープに加えて調理します。
歴史と由来
高黍は中国から伝わり、岡山県で栽培されています。
伝統的な技法で高黍粉を作る手順があり、その製法は手間暇かかるものです。
食べ方と食文化
秋の季節に囲炉裏を囲んで家族で食べる機会が多いです。
高黍は昔ながらの穀物であり、豊作と健康を祈願する習慣があります。
保存と継承
家庭や地域の行事で受け継がれ、伝統的な味を守り続けています。
学校給食や地域のイベントで提供されることもあり、広く知られた料理です。
地域性と文化の一部
岡山県を代表する郷土料理の一つであり、地域の食文化や生活様式を反映しています。
地域の人々にとっては、親しまれている特別な食べ物であり、地域のアイデンティティの一部です。